塗料の種類とは別に機能性を追加、付属した機能性塗料と呼ばれる塗料があります。
これは樹脂の種類で分けられた【アクリル塗料】【ウレタン塗料】【シリコン塗料】【フッ素塗料】を元に特殊加工や別の物を混ぜたりし、従来の塗料をより良くする為に作られている塗料です。
機能と言っても色々な物があります。ここでは一般的に建物の塗装で使われやすい機能にどのような効果が期待できるのか御説明します。
機能の種類
耐候性
建物を雨風、紫外線など自然現象に対する耐久力です。塗料の耐用年数に大きく影響を与える要素です。
遮熱性
太陽光の熱を反射する効果で、室内の温度上昇を抑える効果があります。建物の場合、屋根
に使用される事が多くあります。
断熱性
熱を伝わりづらくする効果で、外部からの温度の影響を抑えます。夏は室温の上昇を抑え、冬は暖かい温度を逃がさない効果があります。
低汚染性
親水性が高く水と馴染む性質で汚れを雨水で汚れを落とす効果があります。高い親水性で油性汚れを弾く事も期待できます。
このあたりが建物の塗替えで使用される事が多くあります。
また他にも室内に感染防止用で抗菌塗料を使用したり、鉄骨の火災時の熱での変形を防ぐために耐火塗料を使用したり、用途を選びますが耐熱・防虫・防水・防音・防カビ・張り紙防止・蛍光など特別な機能を付与したものが数多くあります。
では、機能性塗料とは具体的にどのような原理でどんな機能を追加しているのか一例をご紹介します。
こちらは近年コストパフォーマンスが良いと人気の機能性塗料で外壁塗装でおすすめの塗料です。
ラジカル制御型塗料
塗料の白系顔料には酸化チタンという成分が含まれており、紫外線にあたるとラジカルと呼ばれる物質を発生させます。その結果、外壁を手で触った時に白い粉のような物が付くチョーキング現象と呼ばれる劣化症状を引き起こします。
ラジカルは塗料に入っている樹脂を分解してしまう為、塗料の劣化を招きます。ラジカル制御型塗料は酸化チタンを保護層で包み、かつ紫外線を抑え込む光安定剤を配合した塗料です。
ラジカル制御型塗料はアクリル塗料やシリコン塗料を元に特殊な成分を配合した物です。
この効果により高い耐久性を実現し、塗料家の寿命を延ばす事が出来ます。耐用年数を大幅に延ばすのに対し費用の増加は少なく済む事などで人気の塗料です。
塗料を選ぶ時には、特別な機能を付与した塗料はそれに応じて金額も当然高くなります。建物の特徴や環境を考慮し目的に合った塗料選びを行う事はとても大切な事となるので、ご家族や専門家とよく相談して今後の住生活がより良いものとなるよう決めていきましょう。